1998/09/18
坂上富男議員 防衛庁背任容疑で緊急質問
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●「天下り枠拡大」ねらった組織的犯罪行為
防衛庁元幹部の背任容疑、組織的証拠隠滅疑惑についての政府説明と各党緊急質問が18日の衆議院本会議で行われ、民主党からは坂上富男議員が質問に立った。
坂上議員は「先般の北朝鮮による事前通告なしの危険な行為に対する対策やガイドライン関連法案の議論をすべきときに、このような不祥事を取り上げざるを得ないことは残念であり、防衛庁の組織的犯罪行為に激しい怒りにかられる」と口火を切った。
坂上議員は「総理はどう責任を取るのか、防衛庁長官は辞任すべき」と迫ったが、小渕総理は「捜査当局の捜査を見守るとともに、防衛庁でも事実解明に努め、国民の信頼を回復する」と抽象的な答弁にとどまった。額賀防衛庁長官も「綱紀粛正と改革に全力を尽くすことが私の当面の責務」と述べ、辞任する考えのないことを示した。
防衛調達品の過払い分返納額について防衛庁は「不確定要素があり、担当者により計算値が異なることもやむを得ない」とする上申書を検察に提出しているが、坂上議員は「額賀長官も逮捕された調本幹部と足並みを揃え、あくまでも検察側と争うのか」と質問。また、「東洋通信機の返納額を削減した元副本部長らの動機は『防衛庁の天下り枠拡大だった』と検察は見ているが、長官はどう報告を受けているのか」とただしたが、額賀長官は「当庁の調査内容を東京地検に提示したことは事実だが、これを公にすることによって捜査の内容に影響を与えるおそれがあるので答弁は差し控えさせていただきたい」と、官僚答弁を繰り返した。
組織的証拠隠滅の疑いについて坂上議員は「これまでの内部調査で判明した事実関係は」「そもそも内部調査委員会に公正な調査を期待できるのか」など質問したが、具体的な答弁はなかった。
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