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1999/10/12
鳩山代表とシュミット元西独首相が会談




●「新たなリーダーシップは野党から」とシュミット氏

 1974年から8年間にわたって旧西ドイツの首相を務め、現在ドイツの有力紙「ディ・ツァイト」紙の共同発行人のヘルムート・シュミット氏が12日午前、民主党本部を訪れ、鳩山代表、横路副代表、菅政調会長、簗瀬国際交流委員長、仙谷企画局長ら民主党幹部と意見交換した。

 シュミット元首相は「官僚や政治、銀行に対する国民の信頼を回復するには、優れた指導者が出なくてはならないが、自民党から出るとしたら驚く、信じられない。新たなリーダーシップは野党から出なくては」「社会党の(村山)政権に変わっても何も実現できずガッカリした。小沢(一郎・自由党党首)氏も自民に戻ってしまった。三番目のチャンスがこの民主党だ」と民主党への期待感を表明した。

 そして、日本の経済に関しては、金融問題を中心とした経済の構造改革を行う勇気を持った政治指導者が必要である、と指摘。国際関係ではアメリカには戦略的な思考が衰え、「アメリカの利益が世界の利益である」との危険な考え持った国際派が台頭しているとの認識を示し、日本の外交・安全保障がアメリカに従属してはいないか、と不安感を表明した。

 これに対し、鳩山代表らは金融国会での民主党の実績や、外交・安全保障でアメリカと間合いをとること、中国との信頼醸成をつくるために努力することなど民主党の考えを説明し、相互認識を深めた。
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