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2006/02/10
【衆院予算委】加藤議員、感染症対策や障害者雇用について質す


衆議院予算委員会は10日午前、平成18年度総予算に関する一般的質疑を行い、民主党・無所属クラブの加藤公一衆院議員は、感染症対策や障害者雇用について質問を行った。

 予算委員会の冒頭、大島委員長は「委員会の審議にあたっては、国会の品位を重んじ、充実したものとなるように願う」と発言。自民党の菅原議員が、9日午前、持ち時間の大半を、民主党の批判に費やしてほとんど質問を行なわず、民主党などが抗議して、9日午後の質疑が行われなかった経緯を踏まえ、議員・会派に対する異例の注意喚起を行った。

 加藤議員は質問において、まず感染症対策を取り上げ、新型インフルエンザ出現も懸念される中、政府は相当の危機感を持ち、また最悪の事態を想定して準備すべきであると見解を示した。厚生労働省が発表した「新型インフルエンザ対策計画」中の予防と封じ込めなどの対策については、流行の規模を抑えるという観点が重要と指摘。「より早い段階から、正確な情報を国民に伝える責務を、国が負っている」と述べ、告知体制を検討し更なる情報提供に務めるよう求めた。

 抗ウイルス薬の備蓄については、47都道府県に2年で備蓄を完了させるため、政府として状況を確認する考えがあるか質した。川崎厚生労働大臣は、各都道府県の担当者が会議で集うたびにチェックしたいなどと、前向きな答弁を行った。加藤議員は、国内における研究体制についても質問し、施設の周りに住宅地があり、研究への理解が得られにくい現状を指摘。安全な環境で十分な研究を行うために施設移転などを検討する考えがあるか質したほか、定期的な査察を実施するなど、大きな枠組みで感染症対策を行うように要請した。

 加藤議員は続いて、障害者の雇用に言及し、障害者が職を得られにくい状況にあるとして見解を質した。これに対して猪口内閣府特命担当大臣は、いっそう推進する必要があると表明。また、精神障害者を企業の法定雇用率の算定対象に含めるという、平成18年4月施行の障害者雇用促進法改正法の規定について、加藤議員は、新たな法定雇用率を定め、その後に精神障害者の方の雇用促進施策をとる考えはないかと質問。川崎大臣は「まず(法定雇用率で定められた)数字を実行することが大切」と答弁した。

 加藤議員はまた「実雇用率や達成企業比率が、企業規模、地域、業種などによって大きく異なる」と指摘し、一律指導には限界がないかと尋ねた。川崎大臣は、情報開示を重視する方策を取りたいと答弁。従業員数300人未満の民間企業への障害者雇用納付金制度の導入については難しいとの見解を示した上、中小企業を雇い入れ計画作成命令の対象に加えるなど、対策を講じたいと述べた。
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