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2006/02/15
【次の内閣】北朝鮮人権侵害救済法案の再提出など了承


民主党『次の内閣』は15日午後、国会内で閣議を開催し、耐震強度偽装問題の今後の改善策や子ども手当法案などについて担当ネクスト大臣らからの中間報告を受けて議論を行ったほか、北朝鮮人権侵害救済法案についても、その再提出を了承するなど、活発な議論を展開した。

 閣議の冒頭、前原誠司ネクスト総理大臣(代表)が挨拶し、小泉首相は小さな政府と言うが、「われわれは効率的で人に温かい政府をめざす」と指摘。効率性とはムダを削ることだとして、官製談合や天下りの問題をはじめ、空港や高速道路の建設も続き、ムダづかいが決して無くなっていないとして、徹底的にメスを入れていくとの決意を述べた。

 また、教育、社会保障、治安などを例に、「具体的なテーマで提案をしていかなければならない」とした前原ネクスト総理大臣は、民主党のめざす社会像を、「色々な現場で努力をされている方々と連携をして運動論として広めていっていただきたい」と強く要請。様々な課題における先進事例とリンクをして運動論として取り組んでいくことの重要性を説いた。

 松本剛明ネクスト官房長官(政策調査会長)は、「天下りに関する予備的調査結果について」を報告し、各部門会議で更に精査し国会審議などで活用するよう要請した。また、岡田克也代表時に設置された総合安全保障調査会についても、山岡賢次副代表を会長、松本ネクスト官房長官を事務局長として、これまでの議論を踏まえ、改めて議論を進めていくことも報告された。

 続いて、長妻昭ネクスト国土交通大臣から、「耐震強度偽装問題〜今後の改善策について」と題した対策についての中間報告が行われ、議論の後、閣議として方向性を了承。今後、パブリックコメントを求めて広く意見を集めた後、法案化に向けた作業を進めていくこととなった。

 小宮山洋子ネクスト子ども政策担当大臣からは、「児童手当法の一部改正案(子ども手当法案)」(民主党議員立法)について中間報告。政府提出の法案に対して、先の総選挙のマニフェスト等で示した児童1人につき月額16,000円の子ども手当を支給するなどの民主党案の内容を説明し、法案化作業を進めていくことが了承された。

 所得税法等改正案・公債特例法案(いずれも閣法)については、峰崎直樹ネクスト財務大臣から検討状況の中間報告が行われた。また、民主党の独立行政法人改革について、決算行政監視調査会の独立行政法人作業チームからの中間報告が、担当の武正公一衆議院議員から詳細に行われた。またこれに関し、独立行政法人改革関連法案の質疑における留意点ついて、直嶋正行ネクスト官房副長官(政調会長代理)から説明も行われた。出席議員間での活発な議論の後、各部門会議で担当主査を決めた上で、それぞれ早急に議論を進めていくこととなった。

 昨年の通常国会でも提出された「北朝鮮人権侵害救済法案」(民主党議員立法)の再提出については、浅尾慶一郎ネクスト外務大臣より改めての報告があり、提出は了承された。この法案は、日本国民、脱北者等の人権の保護や北朝鮮住民の人権状況の改善を目的として、政府の役割や支援実施の際の基本原則を定めるとともに、政府に、拉致被害調査対策本部を設置して特定失踪者や行方不明者の調査・救済を義務づけるほか、北朝鮮における人権状況の把握と国際社会の取り組みに積極的に寄与していくことなどの内容となっている。
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 http://www.dpj.or.jp/news/?num=8353
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