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2006/02/17
【衆院予算委】大串議員、金融庁や証取委の監視体制など質す


17日午前、衆議院予算委員会での金融ライブドア等諸問題に関する集中審議で、馬淵議員に続いて大串博志衆院議員が質問に立ち、健全な資本市場形成のための金融庁や証券取引等監視委員会のあり方などについて関係閣僚らを質した。

 大串議員はライブドア問題に関し、22万にも及ぶ株主の存在も指摘しつつ、「社会的に非常にインパクトの大きい事件」だとし、まず証券取引等監視委員会に事案の事実確認を行った。その上で、ライブドアによる偽計取引、風説の流布が証券市場全体に与える影響に懸念を示し、個人投資家が増えている中で、「健全な資本市場をいかにつくっていくかが非常に重要になってきている」と指摘した。

 そのポイントとして大串議員は、(1)適切な法制度をつくる、(2)法制度に沿って適切な監視体制をつくる、(3)市場インフラをしっかりつくっていく、という三点を列挙。特に、証券市場、会計監査法人といったいわゆる市場インフラについて触れ、「市場がしっかり回り、取引が公正に行われる」ことの重要性を説いた。

 大串議員はこの点に関して、金融庁が、これから市場をどう監督していくかが重要とし、「間接金融主体から、直接金融主体の金融のあり方に脱皮を図れるか」について指摘。その監督・監視体制について、米国などとの比較の視点も交えながら、特に監査法人や公認会計士を監督する部門の不十分な体制に懸念を示し、コクド、カネボウなど粉飾決算の問題が増えてきた印象もあるとして、与謝野金融担当相の見解を質した。

 東京証券取引所のシステムにトラブルが相次いだ点にも大串議員は言及し、証券取引所に対する監督の体制についても指摘。証券取引等監視委員会がライブドア問題を事前に把握、抑止できなかったのかという意見もあるとして、民主党がかねてから指摘し続けている、より独立性の高い証券取引等監視委員会としての、日本版SECの必要性を強調した。

 与謝野担当相は、「与えられた組織をどう充実させていくかを考えなければいけない」などと答弁したが、大串議員は、現在の証券取引等監視委員会が「独立性があるのか腑に落ちない」として、委員会の事務局の人事権はを金融庁長官が持っている事実を指摘。「これで本当に人が動くかという問題がある」として、その独立性に強い懸念を示した。与謝野担当相は、金融庁と証券取引等監視委員会の人事担当者が十分に連携しているなどとし、大串議員は、しっかりとした独立性の担保を改めて訴えて質問を終えた。
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