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1999/07/15
コソボ視察団が国会内で報告会/虐殺現場の惨状に息をのむ
 民主党コソボ難民・復興支援訪問団として、今月6日から12日までユーゴスラビア、コソボ自治州などを訪れた岡田克也政調会長代理と藤田幸久衆議院議員が15日、国会内で報告会を開いた。羽田幹事長、鳩山幹事長代理など多くの議員やスタッフが出席した。

 両議員は、外務省の制止にかかわらず、NGOスタッフの案内で、コソボ自治州の州都プリシュティナ、ミトロビツァ、ペチの三都市の訪問を強行。ペチに駐留するイタリア軍司令官やスペイン軍副司令官とも面会した。両議員は、さらに300人の虐殺死体が掘り起こされたと報道されたルベニッチ村へも足を踏み入れ、大きな家の中庭に横たわる虐殺されたであろう白骨死体も目撃。ビデオ映像を示しながらの惨状の説明に、会場はしばし重苦しい空気に包まれた。

 岡田議員は「ユーゴは基本的にはヨーロッパであり、生活程度はよい。日本の地方都市が空爆を受けたイメージだ。難民といってもカンボジアやルワンダとは違う。その分、以前の生活との落差が大きく、再建コストがかかる」と指摘。

 また藤田議員はマケドニア共和国のスコピエに民主党青年ボランティアのオフィスを開設したことを報告した。日本の政党がこのような形で現地に常駐するのは極めて異例なこと。コソボ自治州内の治安はまだ不安定なため、当分の間はスコピエとコソボを往復しながらの活動となるとのことだった。

 詳細の報告書は民主党ホームページの、「コソボ難民・避難民支援対策本部」のコーナーに近く掲載される予定。同本部やボランティアの活動状況も随時そこで紹介される。
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