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1999/09/29
参院決算委で神奈川県警不祥事など追及
参議院決算委員会では国会閉会中も平成8,9年度決算などをテーマに省庁別審査が続いている。

 29日の委員会では、民主党・新緑風会の川橋幸子議員は、東京・板橋区に不法残留(オーバーステイ)するイラン、ミャンマー、バングラデシュ国籍の外国人とその家族21人が、「在留特別許可」を求めて自ら入国管理局に出頭した件を取り上げ、人道的措置の必要性を訴えたが、陣内法相は「諸般の事情をもとに判断したい」と述べるにとどまった。

 川橋議員は「法改正まで待てない。個別事情も考えてご判断を」と強く求めた。委員会室には、当事者の外国人と支援者が大勢傍聴に訪れて、このやりとりを真剣に聞き入っていた。

 続いて浅尾慶一郎議員は、神奈川県警による不祥事に関連して、警察官の処分者数をただし、処分の透明性、基準作りの必要性を強調したが、関口警察庁長官らは「過去の積み重ね、判例法で処分している」などと積極性に欠けた答弁に終始。

 また警察内部のチェック体制について、浅尾議員は「別の統制機構が必要。国家公安委員会直属の、あるいは警察庁長官直属の監察官を置くべき」と主張した。野田自治相・国家公安委員長は「内部監察のあり方は対応能力など研究したい。しかし公安委員会制度と監察制度は必ずしも直結しない」と消極的な対応。関口長官も再発防止策として、管理の徹底や倫理教養を主とした「通達」を挙げるにとどまった。
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