ニュース
ニュース
2006/07/03
インド国会議員団と意見交換し、親善・経済交流の重要性を再確認


民主党は3日、インド人民党のマンヴェンドラ・シン議員を団長とする超党派のインド国会議員団の訪問を受け、党本部で意見交換した。党からは中井洽党拉致対策本部本部長はじめ、浅尾慶一郎『次の内閣』ネクスト外務大臣、長妻昭ネクスト国土交通大臣、末松義規国際局長、高井美穂常任幹事(各衆議院議員)、内藤正光国際副局長、尾立源幸広報戦略本部調査局長、松下新平男女共同参画本部副本部長(各参議院議員)らが出席した。

 末松国際局長の司会のもと、冒頭では中井議員が歓迎の挨拶に立ち、小沢一郎代表、菅直人代表代行とともに中国訪問に旅立ったために同席できなかったことを詫びる鳩山由紀夫幹事長のメッセージを伝えるとともに、「アメリカや中国とともに、アジアの大国・インドとの友好・親善、または経済的な交流・発展は、日本にとっても、アジア諸国にとっても世界にとっても必要なことだと感じ、これからもこうした交流のなかで両国の友好・親善をはかっていきたい」と語った。

 両国の出席議員それぞれの自己紹介に続いて行われた意見交換では、インドでは人口も多く、言語も文化も多様な国民事情を反映するために、1党単独で政権を担うことはできずに連立の形をとることになっているとの説明があった。そのうえでインド側から「自民党と連立して政権をとる可能性はあるか」と問われたのに対し、中井議員は「自民党は公明党と連立しないと政権を取れない状況にある」と述べたうえで、民主党は来年の参院選、それ以降の衆院選を経て政権獲得を目指して行くと表明。同時に「自民党と連立を組むことは一切ない」との回答には、インド側の議員から「ブラボー」の声が上がった。

 また、インドの場合、政党間で社会政策面では違いがあるものの、経済政策面ではほぼ同様のスタンスをとっており、政権党が変わっても一貫した経済政策が展開されていくとの説明があった。さらに、末松議員がカースト制度の現状について質問したのに対しては、毎年経済発展を続けて行くなかで、企業の雇用が拡大するとともに雇用体系そのものが変化するなか、地方や一部のコミュニティを除いて従来のカースト制度もなくなりつつあるとの説明があった。

 先週もインドを訪問し、発展が目覚しいインドのIT関連企業との交流を重ねているという内藤議員は、その先進的な技術を高く評価するとともに、インドの歴史的な側面への理解に比べ、そうした現代のインドへの理解が日本国内では不十分である点を指摘。両国間の理解が国民レベルで深まるよう政治主導でリードしていく必要性を指摘した。

 尾立議員は地方分権を推進する民主党の立場から、大国であるインドにおける中央政府と地方との役割分担について質問したのに対しては、金融政策・外交・防衛・教育・通信・国土交通等については国が担っているとの説明があった。
記事を印刷する