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1998/06/05
『私は変えたい。』 〜民主党98参議院選挙公約〜
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『変えるのはあなたです』
仕事は忙しいのに、豊かさは実感できない。
子供たちに、未来への夢を語ることができない。
倒産、失業、円安、株安……暗いニュースが繰り返される。
このやるせない思い、閉塞感は、
いったい何なのでしょうか?
いつのまにか日本は、まじめに一生懸命やる人が、
むくわれない社会になってしまいました。
声が大きく、コネや利権をうまく使う人が、得をする社会。
それが私たちを含めた“政治”のつくってきた社会の歪みです。
これからは、頑張った人が、ちゃんと評価され、
次世代が、やる気と夢のもてる社会にしませんか?
本当に困っている人に、きちんと公的な手が届く、あたりまえの国へ。
情けない日本と決別し、世界の中で信頼され、愛される国へ。
それには、まず、私たち政治家が変わり、政党が変わり、
政策決定の拠り所を変えなければなりません。
脱“利益誘導型政治”、脱“族議員政治”、そして、脱“永田町政治”です。
そして、この国に暮らすひとり ひとりも、
意識改革が必要かもしれません。
それには、痛みが伴います。
しかし、このまま、利益分配型の甘い政策に依存し続ければ、
5年たっても、10年たっても、
日本は再生できないのです。
私たちは、あなたと同じように、
明日の生活が不安だから、
将来に安心感が欲しいからこそ、
みなさんと共に、抜本的な大手術をしようと、訴えています。
古い政治がつくった、歪みだらけの今の社会は、
既得権に守られた政治家には変えられません。
彼らは、これまで、なんども約束し、
なんどもそれを破ってきました。
あなたも見てきたはずです。
それでも、この次も、彼らにまかせますか?
えっ、私がまかせた訳じゃないって?
だからといって、無関心でいることは、
でたらめな現状に甘んじることではないですか?
どうせ何も変わらないと、
あきらめるのはやめましょう。
投票所に行かなければ、
何もドラマは生まれません。
新しい日本をつくるドラマの主役は、
あなたなのですから。
民主党は、ここに幾つかの約束をします。
民主党とあなたで、新しい日本をつくりましょう。
「私は変えたい。」
しかし、本当に変えることができるのは、
みなさん、ひとりひとりです。
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『日本を沈めているのは誰か』
〜舵とりを誤った自民党政権〜
戦後最悪・最長の不景気。
企業倒産と失業率は、過去最悪の水準に達しました。
97年の倒産企業の負債総額は、GDP比で、
大恐慌時の米国よりも大幅に上回っています。
日本経済は、沈没への道を一歩一歩突き進んでいます。
大きな横波の中、舵も切らずに破滅に向かう日本丸。
自民党政権の支離滅裂な舵とりが、
日本の進路を誤らせているのです。
第一に、自民党政権は、景気の状況を甘く見誤り続けました。
冷え込みつつある景気に、さらに水をかけるデフレ政策を推進しました。
経済の手足をしばる財政構造改革法をごり押しで成立させたのは、
山一証券が自主廃業を申請した4日後のことでした。
桜の咲くころに、景気はバラ色になったでしょうか?
根拠のない口先介入で市場を裏切り続け、
誰も政治家の発言を信用しない状況をつくってしまいました。
大本営発表で国を誤らせた道を、再び進んでいるのです。
第二に、自民党政権では、構造改革が進まないこともはっきりしました。
橋本総理の金看板だった行政改革は、役所の看板の掛け替えに終わり、
仕事や権限も減らなければ、税金の無駄づかいもそのままです。
規制緩和も、かけ声倒れ。
橋本内閣の間に、規制の数は増えています。
官僚や既得権益に支えられた自民党では、
八百屋で魚を求めるように、真の構造改革は不可能なのです。
第三に、自民党政権は、バブルの処理を誤りました。
接待づけの大蔵省の報告を信じて、問題を先送りしているうちに、
不良債権というガン細胞は、雪だるま式にふくらんでいきました。
その場しのぎに、銀行やゼネコンを税金で助けても、
バブルを生んだ体質にメスを入れなければ、
国民の負担が増すだけで、本当の解決にはなりません。
このままでは、金融破綻という末期症状に近づいていくばかりです。
第四に、自民党政権は、バラ撒き型の経済対策で、将来の危機を拡大しました。
従来型の公共事業という燃費の悪いエンジンに、
税金というガソリンを注ぎ込んでも、加速・馬力はつきません。
一年限りの特別減税を小出しにしても、
安心して消費に回す気持ちにはなりません。
景気回復につながらないバラ撒きは、
財政をますます悪化させ、
将来の不安を大きくするばかりです。
最後に、自民党政権は、無責任体質を日本に蔓延させました。
経営に失敗しても、経済犯罪や癒着汚職が起こっても、
誰も責任を取らずに、あいまいなまま決着させてきました。
橋本総理自身、政策転換をしても、自らの失政の責任を認めようとせず
居直り、居座りを続けています。
これでは、市場や世界からの信頼を失うばかりです。
自民党政権そのものが、
失敗を省みずに、ごまかしと先送りを続けていること。
それが、何よりも問題です。
このままでは、日本全体が氷山に激突してしまいます。
今の船長に進路を変える力がなければ、
船長を変えるほか、ありません。
船長が変われば、政治が変わり、経済が、社会が変わるのです。
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『民主党とあなたがつくる 新しい日本』
◎ 大胆に!根本的に!構造改革で経済を立て直します。
◎「選択の自由」と「支え合う安心」を大切にします。
◎ 官僚の口出し、政治家の口利きを許しません。
1 あなたの税金がどう使われているかを透明にして、ムダをなくします。
◆公共事業は、時のアセス等の手法を駆使して、長期計画も含め、抜本的に見直します。
◆しがらみに負けない、大胆な行政改革の断行で、中央の権限と役割を限定し、地方分権を一気に進めます。
◆行政の無駄を徹底的に減らし、恒久減税等の財源に充てます。
2 民が中心の経済へ第一歩を踏み出し、不況のトンネルに出口を示します。
◆所得税を3兆円、将来にわたって減税します。
◆住宅購入やリフォーム、ローン利子等への政策減税を実現します。
◆法人課税の実効税率を国際水準の40%程度まで引き下げます。
◆自治体が判断する“未来への投資”に、中央のヒモのつかない4兆円を投入します。
3 経済再建の大障害“バブルの後始末”を、今世紀中に断行します。
◆情報の全面開示と、強力な公的債権回収機関の設立で、不良債権を一気に処理し、金融不安を一掃します。
◆不健全な金融機関は整理し、経営者の責任を追及します。今世紀中は、預金を全額保護します。
◆不良債権処理が済むまでの間、公的金融による中小企業への貸し渋り対策を進めます。
4 将来への「不安のタネ」を徹底的につみ取ります。
◆年金制度の現状を正直に公開し、安心でき、納得できる年金制度への改革に着手します。
◆医療制度の矛盾と無駄を見直し、医療保険の効率化・公平化を進めます。
◆スーパーゴールドプラン・新障害者プランを示し、人生設計を助けます。
◆リタイアした人に、生きがいの感じられる社会参加のチャンスを拡げます。
◆10年の間に、都市開発・街づくり政策の総合的な改革を行い、ゆとりある住環境を実現します。
5 やる気のある人と企業をバックアップし、新しい産業と雇用の機会をつくります。
◆福祉を支えるマンパワー確保を強力に進め、高齢化対策と失業対策を同時進行します。
◆自己啓発や再訓練のために、自分に投資する人を支援します。
◆中途採用を行う事業者の助成や雇用調整助成金の拡充で、中高齢者の雇用を確保します。
◆若くて健康な失業者への公的支援を、金銭的なものから自立促進型に転換します。
◆経済的規制の撤廃や、創業期の法人税免除などで、新規起業を支援します。
6 誰でも家庭と仕事を両立できる社会を目指します。
◆育児休業と介護休業の制度を拡充し、所得保障60%を実現します。
◆いつでも誰でも利用できる保育・託児施設の普及を促進します。
◆男女共同参画社会を実現するため、基本法制定を推進します。
7 安心して食べる、安心して学ぶ、安心して暮らす権利を保障します。
◆遺伝子組み替え食品などの表示基準を強化します。
◆環境ホルモン・ダイオキシンの研究・対策を強化します。
◆患者の知る権利と選択の自由を保障します。
◆中高一貫でゆとりある教育、30人学級できめの細かい教育への改革を進めます。
◆大災害に備えた基金制度等を充実させます。
8 次世代に誇れる「美しい日本の風景」を取り戻します。
◆廃棄物ゼロ社会を目指し、廃棄物の有効利用を促進します。
◆新しい農林水産の基本法を作り、森林や田畑の機能を活かして、緑と水を守ります。
◆美しい自然の破壊をやめて、子どもが遊ぶ生きている森、川そして海を取り戻します。
◆地方分権を推進し、そこに暮らす人による、個性的で魅力ある街づくりを応援します。
9 国会と内閣を官僚支配から解き放ち、国民がコントロールできる政府をつくります。
◆抜け穴のない情報公開法を早期に制定します。
◆副大臣制を導入し、事務次官会議を副大臣会議にします。
◆国会による、行政の評価・監視機能を強化します。
◆役所への口利きで報酬を受け取るあっせん利得を、罰則を設けて禁止します。
◆選挙権年齢の18歳への引き下げなど、国民の政治参加の機会を拡大します。
10 「核廃絶」のための強いイニシアチブで、世界に信頼される国になります。
◆被爆国として、核実験へのさらに徹底した抗議行動を展開し、世界に発信します。
◆国連等の場で、核保有国大国である米ロ等に対し、実効性ある核軍縮の実現を求めます。
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民主党は
『あなたが政治に参加するための道具』
としての新しい政党です。
◎ 主権者である国民の思いや実状を知ることに
つとめることを、政党として約束します。
◎ 政策や立法こそが議員の仕事であることを自覚し、
官僚にコントロールされません。
◎ 市民立法・議員立法を重視し、みなさんの声を
政策に活かしていく事につとめます。
『有権者とあるべき政治をつなぐ架け橋』になりたい。
それが民主党です。
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