ニュース
ニュース
2006/08/08
世界の平和のため、日本はより積極的な役割を 会見で小沢代表


 小沢一郎代表は8日午後、党本部で定例の記者会見を開催し、広島・長崎への原爆投下に関して所感を述べたほか、9月の民主党代表選挙への対応や参議院議員選挙の候補者擁立、自民党新総裁への見方などについても記者団からの質問に答えた。

 小沢代表はまず、6日に広島、9日に長崎に原子爆弾が投下されて61年が経つことに関して、「亡くなった方、今なお被爆で苦しんでおられる方に心からお見舞いを申し上げる」と改めて述べた上で、被爆者の皆さんに対して、「やはり国の責任でもってきちんとした対応をしていくべきであろうと思っている」との考えを示した。また、悲惨な戦争を二度と起こしてはならないとして、「世界の平和のため、より積極的な役割を日本は演じていかなければならない」との思いを語り、「党としてもこれらの問題について、菅代表代行を窓口として対応してまいりたい」と述べた。

 また、9月に行われる民主党代表選挙についても、小沢代表は記者団の質問に答え、4月の代表選では「政策論議を掲げる時間も議論する時間もなかった」が、「この9月に、もし私が代表選挙に立候補することになるならば、私なりの考え方を今度は明確に示して、党員の審判を仰ぐのが当然の選挙としてのやり方だ」と述べた。同時に小沢代表は、「月末になるのか告示直前あたりになるのか分からないが、もし自分自身の決断がついたならば、そういう考え方を多少のメモランダムとして出すことになるだろう」との考えを示した。

 小沢代表は更に、今日、参院選の公認候補が発表されたことについての質問にも答え、29の1人区のうち、この日発表された候補者が11となったことについて、「意図的に遅らせているわけでもないし、遅れているというわけでもない」とし、「まあまあいい線で進んでいると思っている」などと所感を述べた。同時に小沢代表は、「決めた以上は必ず勝つということを前提にがんばる」との決意も改めて示した。

 自民党新総裁への見方に関する質問についても小沢代表は、「戦後、長年続いてきた政治・行政の権力の仕組みや制度が、半世紀以上経過して、制度疲労している」と、まず指摘。「大変化、国際化の中で、その矛盾や歪みが音を立てて色々な現象として現れている」とし、「まさに基本から見直し、変えていこうというのが私どもの主張だ」とした。その上で、「自民党は誰が出てきても、官僚の上に乗っかっているだけで、関係ない」と断じ、そうした事態にいかに対応すべきなのか、「明確に分かりやすく国民に伝えきれるかどうか、その一点だ」として、「問題はわれわれ自身にある」との考えを改めて強調した。
記事を印刷する