ニュース
ニュース
2006/08/23
日本漁船拿捕事件 北方4島問題が基本にあるとの認識を幹事長示す
 鳩山由紀夫幹事長は23日、党本部で記者団の質問に答え、日本漁船銃撃・拿捕事件の早期解決を求めて同日行った麻生外務大臣への要請、官邸への申入れ、ロシアのガルージン臨時代理大使との意見交換など、一連の行動について語った。

 「基本的な問題」として鳩山幹事長は、北方4島問題が解決していればこのような問題は起きなかったとの認識を示し、「4島の帰属が日本にあることは明らかであるから、早く領土問題を解決してもらいたい」と述べ、そうした点の早期解決を政府に求め、また、ガルージン臨時代理大使に対しては民主党としての要求を示したとした。

 また、麻生外務大臣への要請の際に北方問題に関する交渉が進んでいないことを指摘したのに対し、大臣が小泉・プーチン会談が13回に及んでいるとして、徐々に信頼関係が結ばれつつあるとの認識を示したことにも鳩山幹事長は言及。「この点についても国民のみなさんとの認識とはかなり違いがある」と指摘し、交渉が進んでいるとはとても思えない状況だとして、「もっとしっかりやってほしい」と注文をつけた。
 
 3人の乗組員の解放と損害賠償を民主党側が求めたのに対してガルージン臨時代理大使が「人道上の配慮はしているつもりだ」として、亡くなられた乗組員のご遺体の早期返還と3人の乗組員の国後島での面会を可能にするよう配慮したと語ったことも鳩山幹事長は明らかにした。同時に、解放時期に関しては同臨時代理大使が明確に言及がなかったことも説明。日ロ協会会長としての立場からも領土問題解決のためにも日ロ両国間の信頼醸成が大事だとして、「こうした事件によって信頼が失われるのは極めて残念だ」とロシア側に対して強く指摘したことを明らかにした。
記事を印刷する