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2006/06/13
会期残りわずかの国会も全力投球で 渡部国対委員長が檄飛ばす


13日午前、民主党国会対策委員会の役員会が国会内で開かれ、冒頭の挨拶で渡部恒三国対委員長が、残りの会期がわずかになった国会に全力投球を、などと檄を飛ばした。また、役員会終了後には、荒井聰国対委員長代理が記者会見を行い、がん対策基本法の衆院通過、年金偽装問題、政治献金の外資規制緩和問題などについて所感を述べた。

 渡部国対委員長は役員会冒頭の挨拶で、残された期間がわずかになった国会で、「政府提出の主要法案が通っていない」にも関わらず、「未だに与党側から会期延長の申し出はない」ことを指摘。自身の長い議員生活の中でも「初めての経験だ」とし、「5年間も政権を務めながら、懸案は全部先送りするという、小泉内閣の政治姿勢が、まさに今度の会期末の政府・与党の態度に表れている」などと語った。

 そして渡部国対委員長は、「残された懸案は、来年の参議院選挙で勝って、われわれが政権を獲って、やらなければならない」とし、「重い責任を感じている」と述べるとともに、「国民の皆さんが、やっぱり民主党だ、と言う国会にするために、わずかな期間だが、全力投球でがんばろう」と檄を飛ばした。

 また、役員会終了後に記者会見を行った荒井国対委員長代理は、がん対策基本法案がこの日の本会議で衆議院を通過する見通しであることについて、「感慨深い」とするとともに、この日の朝に開かれた、厚生労働部門と『年金偽装』追及チームの合同会議で、年金保険料不正免除に関する厚労省検証委員会の検証状況についてヒアリングを行ったことなども明らかにした。16日には年金偽装問題をめぐっての集中審議が行われることも踏まえ、荒井国対委員長代理はこの問題について、「制度的な欠陥が露呈した」ものであり、民主党の主張する年金制度の抜本改革の必要性を改めて訴えた。

 荒井国対委員長代理は更に、政治献金に関し外資規制の緩和を図る政治資金規正法改正案について触れ、民主党としては、「様々な規制を加えるべきだとの修正案を出している」が、与党側との修正協議は物別れに終わったことを明らかにした。荒井国対委員長代理はこれに関して、各国の規制の実態などを考えれば、「しっかりと議論していく姿勢が必要だという、わが方の主張が通ったものだ」などと語った。

 昨日行われた衆院決算委員会での質疑についても、荒井国対委員長代理は言及。衆議院では最後となる小泉首相との論戦で菅直人代表代行が取り上げた靖国問題に関して、「政治の争点にしないと総理はずっと主張している」が、既に外交問題になっており、「争点にしたのは総理だ」と指摘。首相の主張には「無理がある」と批判し、「靖国問題で東アジア外交が孤立感を深めた」ことの「責任はきわめて大きい」と厳しい口調で語った。
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