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2006/11/01
患者本位の治療目指し「国会がん患者と家族の会」設立総会開く


 「国会がん患者と家族の会」の設立総会が1日夕方、院内で開かれ、代表世話人、会則、今後の予定などが決定された。この会の原動力となった山本孝史民主党参議院議員の司会で会は進められ、先の国会で成立した「がん対策基本法」が、真の意味でのがん患者本位のものとなるよう活動していきたい、と山本議員が提起。各議題は拍手で承認された。

 設立を記念して、国立がんセンター中央病院院長の土屋了介氏が講演。このなかで、土屋院長は、「大変な責任の重さを感じている。がん患者の半分の方は直らない。がん難民をこれ以上作らないことが一番大切」としたうえで、今後は、相談支援センター、医療相談、看護相談などの分野に力を入れ、患者の要望に応えるがん情報センターにしていきたいとした。また、総合病院、がん専門病院などが一箇所に集中したメディカルセンターを作るべきと提案した。

 最後に、仙谷由人民主党衆議院議員が、「抗がん剤だけでなく、日本の治験には問題が多い。ここを突破していきたい。すべてに対応できる体制を持った病院を各県に一つは作らなくてはならい」と挨拶、今後の活動を強力に進めようと訴えた。

 代表世話人には尾辻秀久元厚生労働大臣が就任した。この会は、自らががん患者、もしくは家族・縁者ががん患者である国会議員、もしくは秘書を正会員とし、議員、秘書で日本のがん治療の水準向上を願う者を賛助会員とする。1日現在、国会議員92人、秘書8人(正会員議員48人)が参加している。

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