9日午後、首相官邸において、鳩山由紀夫幹事長をはじめとする民主党、共産党、社民党、国民新党の野党四党の幹事長・書記局長が安倍首相に対して麻生外相の罷免を求める申し入れを行い、下村官房副長官が受け取った。申し入れには、平野博文国対委員長代理も同行した。
鳩山幹事長は申し入れ後に記者団の質問に答えて、「非核三原則を国是とし、核兵器廃絶のリーダーシップを取らなければならない日本の外交のトップである麻生外相が、核保有の議論をすべきだと繰り返し発言していることは看過出来ない」と語った。そして幹事長は、党首討論において小沢代表がこの問題は閣内不一致であると指摘し、さらに首相は核兵器廃絶のリーダーシップを示すべきだと要請したことも踏まえて、申し入れを行ったと述べた。鳩山幹事長は、回答の期限は13日としたと付け加えた。
また鳩山幹事長は外相に対する不信任決議案の提出を行うのかとの記者団の質問に答えて、不信任決議案提出は成立させるためのタイミングが必要だとし、今は申し入れに対する回答を待つと述べた。そして幹事長はこの問題に対する首相の態度には反省が見られず、首相の本来のタカ派色が政調会長や外相を通じて出て来ていると述べた。さらに幹事長は、罷免要求が受け入れられない場合は、野党共闘を強めながら、国会での闘いを全ての面で進めていくと述べ、核保有論議容認に対して厳しく対応する決意を述べた。
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