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2006/12/08
共謀罪の成立めざす与党の動きを批判 鳩山幹事長、会見で


 鳩山由紀夫幹事長は8日、党本部で定例記者会見を開催。共謀罪を創設する組織犯罪処罰法改正案の扱いを巡り、今国会での成立をめざす動きを再び見せている与党に関し、「一切あきらめたと思っていたが、成立に向けて、鎌首を上げてきた。きわめて遺憾」と表明した。共謀罪の整備は2000年に国連総会で採択された「国際組織犯罪防止条約」を批准する際の条件とされてきたが、整備の必要はないことにも鳩山幹事長は言及。「一から出しなおすべきだ」と述べ、廃案にして米国をはじめとする諸外国の対応なども調査したうえで、条約批准に向けた別の方向を検討すべきだと指摘した。

 イラク駐留米軍の役割を、戦闘任務からイラク治安部隊の訓練・支援に移すことを柱とする、超党派の「イラク研究グループ」から報告書が示されるなど、米国がイラク政策の転換を打ち出したことにも鳩山幹事長は言及。同報告書が、2008年3月までにイラクから戦闘部隊を撤退させることが可能と提言したことなどにも触れ、そうした「見直し」が妥当な状況下にあるにもかかわらず、日本政府が8日午前の閣議で、イラク復興支援特別措置法に基づく自衛隊派遣の基本計画を変更し、14日までの航空自衛隊の派遣期間を、来年7月末まで延長することを決定したことを問題視した。そして、「バクダットはまさに内戦状態。非戦闘地域には当たらない」と述べ、法に触れると指摘した。

 さらに、宮崎県知事逮捕への動きに関連して、「この二カ月あまりの間に、福島、和歌山、そして宮崎かと、国民の多くは怒りに震えているのではないかと思う」と述べ、政治に携わるものは「強烈な危機感をもって襟を正してもらいたい」と強い口調で語った。同時に、国・与党がずっと行ってきたことに起因する不祥事でもあるとの見方を示し、官製談合廃止を掲げてきた民主党は原点に立ち返り、一層力を尽くして行くとした。
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