ニュース
ニュース
2006/12/16
参院長崎選挙区に大久保氏擁立へ 小沢代表が長崎訪れ会見


 小沢一郎代表は16日午後、長崎県長崎市を訪れ、記者会見を行った。会見では高木義明党長崎県総支部連合会代表(国会対策委員長)が、来夏の参議院議員選挙長崎県選挙区に、大久保ゆきしげ県議会議員を擁立することを明らかにした。会見には、西岡武夫参議院議員も同席した。

 会見の中で高木県連代表は、この日午後の県連常任幹事会で満場一致で大久保氏の擁立を決定したことを明らかにし、直ちに党本部に公認申請の手続きをとりたいとの意向を示した。そして、政権交代の実現に向け、来夏の参院選という政治決戦を勝ち抜く決意を力強く語った。

 小沢代表もこれに続いて、大久保氏の立候補表明を、「本部としても大変有り難く、来年の参院選に向けて、力強く感じている」と言明。来年の参院選の持つ大きな意味を語り、「大きな転換点に、われわれが、われわれ自身の力でさせなければならない、そういう選挙戦だ」と指摘した。そして、目標である自民・公明両党の過半数割れを起こすために、29の1人区を勝ち抜くことの重要性を改めて語った。

 大久保氏は1966年生まれの40歳。長崎県議を経て、2005年の総選挙では長崎2区から立候補し惜敗したものの、今年2月の長崎県議補欠選挙に当選している。大久保氏は小沢代表に続いて挨拶し、参院選の重要性を改めて述べながら、「小沢代表が、これまでの政治生命を賭けて挑まれる、この思いにお応えするためにも、この重要な選挙に一身を投じる覚悟をした」とその決意を力強く語り、「私自身も死にものぐるいでがんばりたい」とした。

 この後、小沢代表は記者団からの質問に答え、「(民主党が)基本政策を打ち立てることによって、国会運営にあたっても、われわれの主張を明確にできると考えている」と指摘。「合意した基本政策を元にして、国会でもそれぞれの地域においても、国民の皆さんにわれわれの考え方・主張を、あらゆる機会で発信・主張できるようにしていきたい」との意向を改めて語った。

 小沢代表は更に、野党共闘に関しても、「選挙について申し上げれば、お互いが対立していたのでは自民党を利するだけだという意識は、広く深くなっている」とし、「全国を回る中でも、野党の共闘を皆さんの目の前で見ていただけるようにしていきたい」と力強く語った。

 小沢代表は政治家としての資質についての質問にも答え、「現在の政治家に最も欠けているのは、ひたむきさ、真面目さ、真心、誠心誠意といったものだ」とし、「政治家は、国民の代表として国民のために汗を流すことが仕事」であるにも関わらず、「最近の自民党・公明党の政治を見ていると、およそ国民のためにという意識はないのではないか。自らの目先の利益のために政治の権力を道具にしているとしか、私には映らない」と厳しく指摘した。
記事を印刷する