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2007/02/09
【衆院予算委】障害者自立支援法に苦しむ現場の声を代弁 山井議員




 民主党・無所属クラブの山井和則議員は9日、衆議院予算委員会で質問に立ち、昨年施行された障害者自立支援法を中心に、「弱者切捨て政治」を進める安倍内閣にその真意を質した。

 「格差拡大の一番の被害者は障がい者ではないか」と切り出した山井議員は、「障害者支援法は障がい者の自立を阻害している」と批判。現行法の凍結を求めるよう強く要請した。「障がいが重いほど、自己負担が重くなる」という制度や、障がい児療育サービスの利用中止・抑制などによる厳しい現状を切々と訴えたが、安倍首相は、「自立支援法は障がい者が引きこもらず、就労のチャンスに恵まれるように作った」などとひたすら法の趣旨を繰り返すに留まり、趣旨と実態が相反している現状を無視。現場の声にも耳を傾けるどころか補正予算の1200億円や「全体としては利用者は10%増加している」などと、都合の良い数字のみを取り上げ楽観姿勢を決め込んだ。

 山井議員は「最も弱い立場の人々を助けるのが政治である」と、庶民の痛みのわからない安倍政権を痛烈に批判。「格差是正」に本気で取り組む民主党との違いを浮き彫りにした。

 最後に、肝炎裁判の原告患者とも会ってほしいと要請。「裁判所に任せるだけでは立法府の意味が無い」として、政治決着を求めたが、首相から明快な返事は得られなかった。
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