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2007/03/22
安倍内閣は政治決断により原爆症認定訴訟の判決を受け入れよ(コメント)
民主党『次の内閣』ネクスト厚生労働大臣
三井 辨雄

1.被爆者援護法に基づく原爆症の認定申請を国が却下したのは違法だとして、被爆者が国を相手取り認定却下処分の取消しを求めている裁判で、本日22日、東京地裁は原告21名の認定却下処分を取り消し、原爆症と認定する判決を言い渡した。民主党は、被爆者の高齢化が進んでいることに鑑み、安倍総理が政治決断により判決を受け入れ、控訴を断念するよう、強く求める。

2.国の敗訴は、昨年の広島、大阪、今年1月の名古屋及び一昨日20日の仙台の各地裁判決に次いで5度目。判決では国の認定基準について「評価結果に限界がある」と指摘し、これまでの判決と同様、「機械的な適用は、放射線のリスクの過小評価をもたらすおそれがある」と批判。現行の認定基準は実態にそぐわないとする司法判断が定着した。

3.しかし、厚生労働省が現行の認定基準に固執し、いたずらに控訴を繰り返していることは誠に遺憾である。原告である被爆者は平均年齢が75歳、提訴からの3年半で31人の方がこの世を去っており、政府は被爆者が亡くなるのを待っているのではないかとの疑念を抱かざるを得ない。

4.本件は安倍総理が政治決断により控訴を断念し、認定基準の見直しを柳澤厚生労働大臣に指示すれば解決する問題である。民主党はこれまでも政府与党に対し政治決断を求めてきており、先月14日には柳澤大臣に対し、私が直接控訴取下げを要請したが、大臣は明言を避けた。

5.安倍内閣は、現行の機械的な認定基準が実態にそぐわないとする累次の司法判断を真摯に受け止め、安倍総理のリーダーシップにより控訴を断念及び取り下げる政治決断をすべきである。その上で、原告との協議の場を設け、認定基準の抜本的な改善を図るべきである。

以上
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