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2007/03/26
【参院予算委】被爆者訴訟、控訴断念と救済を 犬塚議員




 犬塚直史議員は26日、参議院予算委員会の集中審議で、22日の被爆者訴訟東京地裁判決への政府の対応を質した。

 犬塚議員は、原爆症に関する日米の資料を調査したことを説明し、首相の見解を質した。安倍首相は「認定された方、認定を待つ方々を含め、戦後、大変な思い、苦しみをされたことに心から同情したい」と述べた。犬塚議員は、放射線の人体に対する健康被害がまだ分かっていないという問題を、この機会に認識するよう首相に強く求めた。

 犬塚議員はまた、被爆者健康手帳を持つ方、健康管理手当を受けている方、原爆症の認定を受けた方の数の開きを挙げて、疫学データによって健康被害と放射線の関連が徐々に判明しつつあると指摘。「放射線起因性がないと、今度の判決で決め付けることは誤りだ」と主張した。

 犬塚議員はその上で、原爆による放射線被害があるという推定に基づく判断の重要性を強調。反証する責任は国にあるとしたが、柳澤厚生労働大臣は「綿密な検討をした上で、色々なところと協議して対処策を考える」と慎重な立場を崩さなかった。犬塚議員は、米国の「放射線被爆退役軍人補償法」を参考に、放射線の影響による健康被害の早期救済を訴えて質問を終えた。
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