ニュース
ニュース
2007/04/12
安倍政権は国民無視の「覇道の政治」 菅直人代表代行


 菅直人代表代行は12日午後、党本部で定例記者会見を行い、重要法案を強行に採決しようとする安倍首相の政治手法について批判。

 菅代表代行は冒頭、安倍首相が「自らは王道を歩むんだ」と発言したことに言及。「民主主義社会において王道とは、国民の声を尊重しながら政治を進めること」との自身の見解を示した上で、郵政選挙で得た議席という権力を傘に、横暴にふるまう安倍政権の姿勢は、権力・権謀を用いて国を治める「覇道の政治」そのものである、と述べた。

 具体例として米軍再編問題を挙げ、月末に予定されている訪米のおみやげにしようとの思惑からか、審議が不十分な中、強行採決されようとしている、と指摘。また、国民投票法案についても、民主党が修正案を提出したばかりであり、5日に4回目の公聴会が終わったばかりであるとして、これらを踏まえた十分な議論の必要性を主張。強引に採決を急ぐ安倍首相の政治手法は、「国民の声を無視した覇道の政治である」と痛烈に批判した。

 また、参議院沖縄補欠選挙についても言及。格差問題、基地問題に加え、集団自決という歴史事実を教科書から削除しようとする流れを容認するか否かが3つめの争点になるだろうとの考えを明らかにした。「(安倍首相は)集団自決という悲惨な事実を教科書から削除しようとしている」として、自分たちの都合で歴史を操作しようとする姿勢に対する危機感を示すと共に、歴史をかみしめずに将来を考えていくことは無意味であると述べた。
 
 午前中の本会議で演説した来日中の中国の温家宝首相については、超党派のレセプションに出席する予定であることを報告。自身と同じ理系出身であることに親近感を覚えると語った。
記事を印刷する