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2007/04/12
採決ありきの政治手法は議会制民主主義の危機 高木委員長


 高木義明国会対策委員長は12日夜、衆議院憲法調査特別委員会で国民投票法案の与党修正案、安全保障委員会で米軍再編特措法が、それぞれ与党の強行採決によって可決したのを受け、怒りの記者会見を行った。

 高木国対委員長は、13日に委員長職権で本会議が開かれることにも言及し、「国会の大事な議論を不十分にしていったい何を急ぐのか」と採決ありきの与党の強引な国会運営を批判。「言論の府である国会において、巨大与党による数の横暴はきわめて残念である」と述べた。

 特に国民投票法案については、与野党間で長い間真摯な協議を進め、幅広いコンセンサスを得る努力をしてきたにも関わらず、スケジュール優先の採決の中、協議が不調に終わったことに悔しさをにじませた。13日の本会議の上程は、「忸怩たる思いがあるが、出席して抗議し、民主党案の正当性を強く訴えたいと思う」と語った。

 米軍特措法についても、「審議不十分であり、国会の形骸化にもつながる」と指摘。日米安保条約に係わる重要な案件であるにも関わらず、麻生外務大臣不在のまま九間防衛大臣一人が答弁していたことも取り上げ、国民を甘く見た政府の姿勢を問題視した。

 また、「米軍基地の問題はアメリカの世界戦略、自衛隊の運営、シビリアンコントロールの中で議論がなされてしかるべき」として、理解協力を求めるべき各地方自治体、国民を無視しての採決は言語道断と批判。平成19年度の予算案審議を思い起こす職権の乱用、何でもありの国会運営は「議会制民主主義の危機である」と怒りを露わにした。
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