民主党『次の内閣』は16日午後、国会内で閣議を開催し、参議院選挙に向けての政策とりまとめについて協議した。
冒頭、挨拶に立った鳩山由紀夫ネクスト国務大臣(幹事長)はこの日行われた党首討論について「器の違いが見えた。安倍首相は声を大にしていたが言い訳としか聞こえなかった」と感想を述べた。参院選に向けては、わかりやすさを重点に政策を積み上げ、争点化していく意向を示した。
閣議ではまず、松本剛明ネクスト官房長官(政策調査会長)から選挙政策の取りまとめについて報告が行われ、現在あるものをさらに精査し、最終的には全分野を網羅する政策リストを月内に取りまとめる方針を確認した。
報告・協議事項では、蓮舫ネクスト文部科学副大臣が、民主党議員立法「学校教育力の向上3法案」について説明。修士をとるにあたっての奨学制度を充実させる等3つの変更点を含め、参議院提出法案の内容を了承した。近藤洋介ネクスト経済産業大臣、北神圭朗議員は、参院選に向けた経済産業部門の政策として、「日本国中小企業憲章」「大企業者による中小企業者に対する不当な行為の防止等に関する法律案」について説明。「中小企業の味方民主党」を主張する内容になっており、政策の概要、方向性を了承した。平岡秀夫ネクスト法務大臣は、「少年法等の一部改正案」に対して参議院で提出する修正案の概要を説明。衆議院提出のものと同趣旨であり提出を了承した。
法案等の取扱いでは、近藤洋介ネクスト経済産業大臣が民主党議員立法「官製談合防止法等改正案」について説明。(1)公務員のみならず公務員OBも対象にすること(2)公取の改善措置要求のもと省庁等が策定した防止策は国会・地方議会等に報告義務を課すこと(3)事件が発生すれば第三者による調査委員会を設置すること――など概要を示し、閣議として法案を了承した。
閣議後の記者会見で松本政調会長は、中小企業対策について、財政、制度の支援とともに中小企業の声がしっかり届く仕組み作りを目指すことを強調した。
なお、閣議の冒頭には党首討論、会見を終えた小沢一郎代表が地方日程へ出かけるまでのわずかな時間を利用して顔を見せ、各大臣の労をねぎらうとともに、一層の取り組みを要請した。
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