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2007/05/23
【衆院予算委】抜け穴だらけの法改正では政治全体が沈む 岡田元代表
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 23日午前の衆議院予算委員会の集中審議で、岡田克也元代表は質問に立ち、政治資金規正法改正などに関して安倍首相・関係大臣の見解を質した。

 岡田元代表はまず、松岡農林水産大臣は収支報告書について説明責任を果たしていないと批判。与党内にも「説明責任を果たすべき」との声が上がっていることにも言及し、安倍首相の見解を求めたが、「法律に則っている」と、従来の答弁を繰り返すことに終始した。

 松岡農水相には、3年間の保存が義務付けられている5万円以上の領収書について確認しているのかと追及。松岡農水相は「政治資金管理団体の会計責任者が確認したとの報告を受けている」と答え、「報告を確認」したに過ぎず、自身は確認していないことが露呈した。岡田元代表は、以前「虚偽記載は一切ない」と答弁したことにも触れ、「国会で言い切っておきながら確認もしていないのは国民に対しても失礼だ。なぜ確認しないのか」と迫ったが、考えを改める様子は見られなかった。岡田元代表は「しっかりけじめをつけないと国民の政治に対する不信は増していく」と述べ、改めて安倍首相に対して領収書を調べさせるべきであると強く求めた。

 続いて「政治資金規正法改正」について質問。安倍首相は(1)個人所有になる可能性(2)投機の対象になる可能性(3)政治活動における必要性などを理由に与党案が示す「不動産所有の禁止」を強調。岡田元代表は、国税庁次長、尾身財務大臣に見解を求めた上で、個人所有になる可能性については否定。投機の対象になる可能性については、法の趣旨から理解できるとして、「論理的意味のある改正を」と要請した。

 与党案が規制対象を資金管理団体に限定していることについて安倍首相は、資金管理団体とそれ以外の政治団体とは異なる位置づけであると言明。岡田元代表は、2000年の法改正以降「資金管理団体も企業・団体献金を受けられなくなった」ことを明示し、その論理は成り立たないと指摘した。

 さらに、「安倍総理をめぐる政治資金の流れ」を例に上げ、資金管理団体とそれ以外との団体と「お金が自由に行ったり来たり」との印象を表明。「(資金管理団体)ひとつだけ網をかけても仕方ない」と述べ、「抜け穴だらけの法改正は意味がない」と厳しく批判した。

 最後に、いい加減な法改正では「政治全体が沈んでしまう」との危機感を訴えたが、安倍首相は、政治活動の自由や事務の煩雑さを理由に、様々な問題が指摘される与党案で十分との認識を表明。岡田元代表は「国民の信頼回復したことにはならない」と断じた。

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