民主党『次の内閣』は23日午後、国会内で閣議を開催。冒頭、挨拶に立った鳩山由紀夫ネクスト国務大臣(幹事長)は、「消えた年金記録の問題が大きくクローズアップされてきた」と述べ、同日行われた衆議院予算委員会集中審議でもこの問題が取り上げられたことを踏まえ、「多くの国民の皆さんにも『これはひどい話だ』と事の大きさをわかってもらえたと思う」と語り、大きな争点ととらえ、最大のテーマとしていく考えを表明した。
報告・協議事項では、「犯罪被害者の権利利益の保護を図るための刑事訴訟法の一部改正案」について平岡秀夫ネクスト法務大臣が説明。「実効ある犯罪被害者救済制度」や「裁判への被害者の関与」などを柱とした修正案の提出を確認した。
法案等の取扱いではまず、民主党議員立法「労働契約法案」について細川律夫はたらき方調査会長が説明。理念のみで無内容の政府案に対し、労使合意の原則に基づいて労働契約の締結・変更・終了に関するルールを明確にする民主党案の法案内容を了承した。
また、超党派議員立法「住宅確保用配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律案」については、高齢化社会に伴い整備の必要性があり「賛成」の方針を了承した。その他、超党派議員立法「カネミ油症事件関係仮払金返還債権の免除についての特例に関する法律案」については、2006年に民主党として法案提出している経緯もあり、仮払金の返還債権で困っている人を救うのは責務であり、「賛成」の方針を了承、超党派議員立法「エコツーリズム推進法案」についても「賛成」の方針を了承した。
選挙政策の取りまとめについては、担当NC大臣の報告をもとに政策分野ごとに議論・精査を行った。
閣議後の記者会見で松本剛明ネクスト官房長官(政調会長)は、同日の衆議院予算委員会での政府の姿勢について言及し、「消えた年金問題で、気になるなら国民の方から社会保険庁に言って来い、という姿勢を政府側は最後まで崩さなかった」として、政府のあまりに無責任な姿勢を批判。そのうえで「国民の納得いく救済が行わなければそのときは争点にせざるをえない」と述べ、社会保険庁、及び所管の柳澤厚生労働大臣、最終責任者である安倍首相の責任をさらに厳しく追及していくことを言明した。
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