鳩山由紀夫幹事長は28日午後、国会内で社民、国民新両党の幹事長と会談。社会保険庁改革関連法案の衆院厚生労働委員会強行採決について、審議を徹底的に尽くすべきだったとの認識で一致、柳澤厚生労働大臣の不信任決議案提出および桜田委員長への解任決議案提出、河野衆院議長への申し入れを行う方針を確認した。
会談後に野党3党の幹事長は共同で会見し、記者団に方針を報告。強行採決について鳩山幹事長は「国民の最大の関心事である年金に対して、5000万件にものぼる年金記録が宙に浮いた状態になっている。これに頬かむりをして、法案を通そうとした政府与党の強行採決は断じて許すことができない」などと厳しく指摘、議会制民主主義の原則にのっとりながら3野党が協力を誓い合ったと語った。
3野党は、社保庁改革関連法案や消えた年金記録の問題について、審議を徹底的に尽くしていくべきであるとの認識で一致。強行採決を行って審議過程に大きな瑕疵を残した桜田委員長、社保庁改革に最大の責任を負う柳澤厚労相への不信任決議案を共同提出する方針を確認した。また、与党側が本日の議院運営委員会で、職権を乱用して明日の衆院本会議を設定し、法案が採決されかねないことから、審議をもっと尽くすように、河野衆院議長へ努力を求める申し出を行うとした。
鳩山幹事長はさらに、安倍首相が議員立法提出を与党に指示したとの報道について、社会保険庁のミスによる今回の「国民的な詐欺」に時効はあり得ないとコメント。社保庁改革法案が施行される平成22年までに「消えた年金記録」の調査が終わるか困難との見解を、自民党の中川政調会長が示したという報道にも言及し、矛盾を指摘。法案は通すべきではないと主張した。
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