民主党『次の内閣』環境部門・都議会民主党豊洲土壌汚染対策プロジェクトチームは28日午後、環境対策の一環として豊洲・築地を視察。築地市場移転の是非、豊洲地域の安全性について調査した。
一行はまず、場長の案内のもと築地市場の施設を見学。場長は(1)老朽化(2)狭隘化(3)流通環境の変化――を理由に施設移転の必要性を強調。しかしながら、毎日おおよそ水産物2000トン、青果物1200トン、あわせて20億円の取引が行われていることも事実であり、必要以上に不安をあおる発言に対し「管理責任の棚上げではないか」と批判する声もあった。
市場で働く関係者に話を聞くと、皆一様に築地市場の存続を希望すると返答。篠原孝ネクスト農林水産大臣は、フランスを例に、建て替えの可能性も改めて検討すべきではないかと指摘した。
次に、豊洲の予定地を訪れた一行は、降り立つやいなや「アルカリ性の臭いがする」と敏感に反応。案内役の東京都の職員は、水の持ち帰り禁止を必死に訴え、議員たちの苦笑を誘った。
リトマス試験紙による水質検査ではたちまち青色に変化、テスターでもPH9を越える高い数値を表示。汚染された土壌が除去されていない事実が明らかになり、都の職員は「専門家会議の中で土壌や水の分析を行い、必要な対策を講じていく」と述べるのが精一杯であった。
視察後、菅直人代表代行は記者団に、豊洲の予定地について、極めて高いアルカリ度を示したことについて、改めての調査の必要性を言明。東京をはじめ全国の生鮮市場として大量の食物を扱う市場として、「土壌汚染、食の安全について、かなり危ないというのが実感」と、感想を述べた。そのうえで、今後東京都議会、国会、さらに参議院選挙における東京のテーマとして、全党挙げて取り上げていく方針であることを表明。末松義規ネクスト環境大臣は、東京都職員を参考人として招致の可能性も示唆した。
なお、今回の視察にはこのほか鈴木寛参議院議員、次期参議院選挙公認候補者大河原まさこ氏、比例候補者はたともこ氏、次期衆議院選挙公認候補者中山義活氏などが参加した。
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