民主党農林漁業再生本部 森林・林業再生プロジェクトは9日、菅直人代表代行(農林漁業再生本部顧問)を団長として、岡山県真庭市にある地域バイオマス熱利用フィールドテスト事業を行っている銘健工業を視察。視察後にはシンポジウム「林業再生への提言〜21世紀は緑のエネルギーで生きる」に参加し、林業再生による地域振興・経済発展実現をめざす民主党の「森と里の再生プラン」を発表した。
銘健工業では中島浩一郎社長の案内のもと日本最新鋭の木質のバイオマスのガス化をはじめとする「地域バイオマス熱利用フィールドテスト事業」を視察。菅代表代行は、「国産材を効率よく使っていく上で、いろいろな形でのエネルギーの転換・利用システムが必要である」との所感を述べたうえで、このような意欲的な取り組みが岡山で行われていることについては、「地域の活性化につながるのではないか」と、期待を寄せた。
発表には、山田正彦本部長、篠原孝ネクスト農林水産大臣、郡司彰座長が同席。菅代表代行は、「林業は100年サイクルで考えなければならない」との考えを示し、「将来に生かす形でのプラン」であることを強調。「木を使う文化の復活を」との方針を明らかにした。
篠原ネクスト農水相は「森と里から日本を元気にする」として、「10年後の木材自給率50%」「ふる里で100万人の雇用創出」「林業・木材産業で活性化」といった将来目標を示すとともに、具体的政策の一例として、ヨーロッパに比べて格段に遅れている作業道の整備を紹介。作業道をつくることで間伐のための伐採コストを低減化が可能になると説明した。
山田本部長は、放置林対策、木材自給率低下等林業における課題に取り組む中で、当初「林業は環境分野」との認識を改めたと言明。森林・林業再生による持続可能な森林経営が経済産業の発展につながる意義を語った。
郡司座長は、プロジェクト発足の経緯とともに、様々な視察を通じて問題意識を共有したうえで策定されたものであると述べた。
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