民主党難病対策推進議員連盟(会長:山本孝史参議院議員、事務局長:谷博之参議院議員、参加議員84名)は、13日、厚生労働大臣へ平成20年度難病対策予算について申し入れを行った。
要請は、難病をもつ人の地域自立生活を確立する会及び日本難病・疾病団体協議会等の要請に基づいたもので、(1)特定求職者雇用開発助成金事業の平成20年度予算において、障害手帳のない特定疾患等難病者も対象となるよう、対象者を拡大し、増額措置を行うこと(2)障害者権利条約の批准、国内履行を進めるにあたっては、社会連帯の理念に基づき、障害と同程度、社会生活上に制限のある特定疾患等難病者も施策の対象となるよう、包括的な障害の範囲・定義を設ける法整備を行うこと(3)難病対策予算を大幅に増額し、特定疾患治療研究事業費補助金に係る地方の超過負担を早期に解消するとともに、特定疾患治療研究事業並びに難治性疾患克服研究事業の対象を、削減・縮小することなく、新規に希望している約22の稀少疾患のうち、いわゆる四要素を満たしている疾患はすべて対象とすること。また都道府県が単独で指定している稀少疾患についても国庫負担の対象とするよう、検討すること(4)利用率の低い難病患者等短期入所事業の見直しを行うなど、在宅難病患者の介助者に対する介護負担を軽減するための制度を早期に構築すること――の4項目からなる。
申し入れの後に患者団体とともに行った厚労、外務、内閣府の各省担当者との意見交換では、今回はとりわけ障害者権利条約の批准に伴う障害の定義に難病者が含まれるべきことと、難病者の就労支援策に関して集中的に話し合われた。難病者は障害者と同様、職業訓練の対象になっているが、雇用を提供する企業への助成金の対象は障害手帳所持者に限られている。山本孝史会長は「福祉を切り詰めれば結局多くの人が生活保護に追い込まれ、結果的に国の財政にも負担となる。難病者でも働く意欲のある人には働く機会を広く提供するべきだ」と締めくくった。
なお、意見交換会には難病議連メンバーの川端達夫副代表、園田康博、大串博志、三谷光男各衆議院議員も参加した。
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