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柳澤厚生労働大臣問責決議案を議題に参議院本会議が２９日午後、開かれ、民主党・新緑風会の津田弥太郎議員が趣旨説明に立ち、櫻井充議員が賛成討論を行った。
津田議員は「本院は、厚生労働大臣 柳澤伯夫君を問責する。右決議する」と案文を朗読し、「良識の府」「再考の府」「賢者の府」としての参議院の機能や存在理由を踏まえた上で厚労相をチェックしたいと表明。そのうえで、柳澤厚労相の厚生労働委員会における年金問題審議への対応や、年金行政に対する取り組みをみると、「その無責任さ、指導力のなさが極めて顕著に現れている」と指摘。厚生労働委員会の理事としてその言動を見たうえでも、「もはやその任に堪えることは到底できない」と言明。そうした認識のもと、本来は任命責任をもつ安倍首相が罷免すべきではあるが、問責決議案提出に至ったとした。
そもそも厚労相が提案した日本年金機構法案、国民年金法等の改正案は欠陥だらけであり、それを速やかに撤回したうえで、民主党が提案した「歳入庁設置法案」など３つの対案を採用すべきであったとも指摘。また、自らの年金記録修正を求める多くの年金被害者への対応の不備、社会保険庁の隠蔽体質に対し、何らリーダーシップを発揮しない姿勢を列挙し、「さまざまな角度からいかに大臣にとどまることがふさわしくないかをあきらかにした」と語った。
問責決議案に賛成の立場で討論に立った櫻井議員は、（１）国民の代表者として本来、厚生労働省をコントロールすべきところ、役所の代弁者となった厚労相の政治姿勢（２）長妻議員の指摘を無視し、消えた年金記録の問題解決への着手が遅れた点（３）年金審議は十分、法案を通して欲しいとの趣旨の答弁で、国会での議論を軽視した姿勢――などを列挙。与党の議員に賛同を呼びかけ、賛成討論を締めくくった。
決議案は討論のあとに採決され、賛成９７、反対１１５で否決された。
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