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参議院本会議で２９日夕、民主党が提出した安倍首相に対する問責決議案の審議が行われた。
提出者を代表して、民主党・新緑風会の小川敏夫議員が趣旨説明に立ち、安倍首相の政治倫理の欠如や強引な政治手法を批判。決定的失策として（１）「消えた年金記録」の問題（２）従軍慰安婦発言の２点を挙げ、国民に対する誠意のなさ、人権感覚の欠如、外交感覚の乏しさと外交手腕の稚拙さを示したとして、「我が国を切り盛りする資格は全くない」と断じた。
また、人の意見に耳を傾けない安倍首相の姿勢について、「議会制民主主義を守るという観点からすると最大の危険人物である」と言明。今国会における多くの強行採決をはじめ、内閣の保身のためにはなりふりかまわない安倍首相の失政を指摘し、「潔く総理の職を辞することであるが、（安倍首相には）理解し決断する力がないようである」と述べ、本問責決議案への賛同を求めた。
賛成討論に立った千葉景子議員はまず、安倍首相に対して「美しい国との美名のもとに身勝手なご都合主義を破壊し、国民が築いてきた平和への努力を踏みにじる人は国のリーダーたり得ない」と指弾。そのうえで安倍首相問責決議案の賛成理由として、（１）統率力の欠如（２）モラルの欠如（３）あいまいな外交戦略（４）憲法改正における独断専行（５）教育制度の改悪（６）天下りの事実上の解禁（７）消えた年金問題の７点を挙げた。最後に「民主党は痛みと不安の中で生活している国民の声なき声に耳をすまし、その付託に応えるため、必ずや参議院選挙に勝利し、国民の生活が第一を理念とした政治を実現することをここに宣言する」と決意表明し、討論を締めくくった。
採決において決議案は、賛成９４票、反対１１２票、与党などの反対多数で否決された。
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