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２９日夜の参議院本会議で、鶴保厚生労働委員長解任決議案が議題となり、民主党・新緑風会の柳澤光美議員が提案理由を説明、島田智哉子議員が賛成討論を行った。
柳澤議員は、衆議院で強行採決された社会保険庁改革関連法案・年金時効特例法案について、「消えた年金」問題に関心を寄せる国民は、参議院での「慎重かつ深い議論を期待している」と指摘。「いまだ審議不十分な点が数多く残されている」と、法案の不備について具体例を挙げて説明した。「国民の期待を裏切り、公正公平な議事運営を怠り、政府与党に懐柔され、国権の最高機関の委員長としての職責を放棄し、議会政治をおとしめる強行採決を行った」と鶴保委員長が信任できない理由を述べ、「消えた年金問題の実態解明と被害者救済の議論は途についたばかり」と主張した。
島田議員は、委員会審議のたびに、年金に関する新たな問題が浮かび上がり、法案そのものの審議に及ばなかったと表明。「消えた年金」問題が明らかになった時点で、政府与党は法案を取り下げて被害状況を調査する必要があったと明快に主張した。具体的な課題を示して徹底審議を求める委員の意見を無視し、法案審議を途中で打ち切った委員長の責任は重大であり、強行採決を行ったのはあるまじき行為だとした。解任決議案への賛意を示した上、民主党は被害者補償と安心信頼の年金制度の確立に全力を注ぐと誓った。
記名投票の採決の結果、決議案は賛成９６、反対１２２で否決された。
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