ニュース
ニュース
2007/07/04
与党が審議拒否 長妻議員抗議 衆院決算行政監視委員会流会


 民主党の仙谷由人委員長が、職権で4日午後に開催を決めた衆議院決算行政監視委員会に与党側が出席せず、定足数に満たず開催されなかった。

 この委員会は、本来の会期内で、平成17年度決算審議の締めくくり質疑を首相出席で行うことを5月に与野党で合意していたもので、与党側が開催を引き伸ばしていたもの。

 仙谷委員長は、久間前防衛大臣の「原爆投下はしょうがない発言」に対し、当初はそれをかばい、大臣を罷免せず、しかし結局は辞任を認めた安倍首相に説明を求めるため、委員会開会を決断した。結局、与党も首相出席せず、委員会は流会となった。

 こうした事態を受けて仙谷委員長は、明日5日も午前9時30分からの委員会開催を職権で決定した。

 委員会流会後、衆院決算行政監視委員会筆頭理事の古川元久議員、委員会で質疑に立つ予定だった長妻昭議員が、揃って会見。古川議員は小池・新防衛大臣の皇居での認証式に安倍首相が列席することを考慮し、委員会開会時間をセットしたことなどを説明し、委員会出席が可能な首相日程だったことを明らかにした。同時に、5月25日時点の理事会で次回の委員会で平成17年度決算他2件について締めくくり総括質疑、採決を合意していたことなど、委員会におけるこれまでの経緯を語った。

 また、「内閣総理大臣その他の国務大臣は、(中略)答弁又は説明のため出席を求められたときは出席しなければならない」とする憲法63を示し、「そうした総理の義務を放棄して官邸に立てこもっているのは、国会を軽視している姿勢」の表れだと批判した。

 長妻議員は同委員会で質す予定だった質疑内容(下記ダウンロード参照)を提示したうえで、「与党と政府による質疑拒否は前代未聞だ」と、政府与党の横暴ぶりを指弾。また、すべての情報が非公開の「年金記録問題検証委員会」「年金記録確認第三者委員会」では「消えた年金記録」問題の抜本解決には繋がらないとの見方を示し、「政府与党の心もとない記述だから確認したかった、質問したかった」と苦渋の表情でコメント。民主党の追及を回避するための、与党によるボイコットであったことを明らかにした。
ダウンロード
PDF 平成19年7月4日 決算行政監視委員会 長妻昭質疑
記事を印刷する