鳩山由紀夫幹事長は19日、沖縄県を訪れ、那覇市内で街頭演説を行うとともに、沖縄県連総決起集会に出席した。
「政治とは生活である」と街頭演説で強調した鳩山幹事長は、その当たり前の言葉が当たり前に聞こえなくなり、むしろ新鮮に聞こえてしまうところに、今の政治の問題点があると指摘。生活から遠ざかり、自民党政治家自身の欲求を満たすためだけに政治が行われ、国民を顧みることもなく政権党として、ただあぐらをかいているのが、安倍政治の実態だとの見方を示した。
そのうえで、「数え上げればきりがないない」と厳しい口調で語った鳩山幹事長は、医療、教育、社会保障、年金など、数え上げればきりがないほど、国民にとって求められる政策の実現どころか、国民無視、国民負担増の政策ばかりが安倍政権下で断行されている事実を列挙。「こうした問題を解決するには、政権交代しかない」と力説し、その実現に繋がる民主党への支持を聴衆に求めた。
夕方から開催された沖縄県連総決起集会では、「政権交代を実現できる力をわれわれ野党が持つことが日本の政治を蘇らせることに繋がる」と表明、その責務を自らに課す決意の表情を見せた。
また、「消えた年金記録」の問題、新潟県中越沖地震による柏崎刈羽原子力発電所の事故の実態隠し、沖縄戦における集団自決への日本軍の強要に関する教科書記載の削除問題などを取り上げ、そこに共通するのは安倍政権の隠蔽体質があると分析。さらに、「消えた年金記録」の問題に至っては、国民不満の高まりと内閣支持率低下がなければ、国民にとっての最重要課題であるこの事実を重要視することもなく、やりすごそうとしていたのが安倍政権であったことを明らかにした。
鳩山幹事長は、つけやきばの実効性を伴わない年金改革でお茶を濁そうとしている「支持率重視の政治を行う安倍政権」に信任を与えれば、ごまかしの政治・隠蔽体質の政治はまた繰り返されるとも指摘。「利権を求める政権与党ではなく、クリーンな政治を実現する民主党を」と訴えると、会場に集まった約200人の参加者の間からは力強い応援の声と拍手が続いた。
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