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2007/08/02
原爆症認定訴訟の控訴断念を求める(コメント)
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民主党『次の内閣』
ネクスト厚生労働大臣 三井 辨雄

 被爆者援護法に基づく原爆症の認定申請を国が却下したのは違法だとして、被爆者が国を相手取り認定却下処分の取消しを求めている裁判で、7月30日に熊本地方裁判所は、原告19人について認定却下処分を取り消し、原爆症と認定する判決を言い渡した。現行の認定基準が実態にそぐわないとして国が敗訴するのは、昨年の大阪地裁、広島地裁、今年の名古屋地裁、仙台地裁、東京地裁に続き6度目である。国は、過去6回の敗訴の司法判断を真摯に受けとめるべきである。

 熊本地裁の判決は、現行の認定基準に用いられる算定方式では放射線量の計算値が実際より低くなっている可能性があり、「原因確立をあくまでも一つの考慮要素として用いるのにとどめ、被爆状況や被爆後の行動、急性症状の有無などを総合的に考慮したうえで、疾病と被爆の影響の関係を検討すべきだ」と指摘している。

 被爆者の高齢化が進んでおり、原爆症認定問題は一刻も早く解決しなければならない課題である。民主党は、政府に対し、判決を受け入れ、熊本訴訟の控訴を断念するとともに、国が5高裁で係争中の控訴についても取り下げるよう強く求める。そして、現行の厚生労働省による「原爆症認定に関する審査の方針」を廃止した上で、被爆実態に応じた新たな基準による制度の創設を求める。

以上

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