民主党政策調査会長
松本 剛明
人事院は本日、内閣と国会に対して、国家公務員の初任給を平均で0.1%、ボーナスを0.05月分引上げることなどを内容とする勧告を行った。
民主党は、政策判断にあたって、国の財政状況等をも総合的に勘案すべきであると考えており、地方分権の推進等による国家公務員総人件費の2割以上削減、能力・実績主義の導入、天下りの根絶などをマニフェストに掲げ、法案としても提出してきたところであるが、そもそも給与など公務員の重要な労働条件は、公務員に労働基本権を回復した上で労使交渉によって決めるべきである。
しかしながら、政府・与党は労働基本権の回復を含めた抜本的な公務員制度改革を先送りしたままであり、今日に至るまで未だに明確な方向性は示されていない。このように労働基本権が制約されている状況を考えたとき、その代償措置としての人事院勧告制度が尊重されるべきことは当然である。
また、民主党は官民比較を行う際の民間企業の範囲を拡大するよう、政府・与党に先がけて提案してきたが、本年の人事院勧告は、比較企業規模を50人以上に引き下げた実態調査の結果を踏まえたものである。以上を勘案し、本年の給与勧告については直ちに勧告通り実施すべきと考える。
民主党は、今回の参議院選挙を通じて国民と約束した抜本的な公務員制度改革案の実現に向けて、全力を尽くしていく。
以上
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