民主党、社民党、国民新党の3党は、参議院に郵政民営化凍結法案を9日夕提出した。
この法案は、郵政民営化法の「施行日10月1日」を、「別に法律に定める日」とするもので、この法案が成立すると、今年10月1日の民営化は凍結されることになる。
提出後、記者会見した民主党・新緑風会の福山哲郎政審会長は、「国民新党から真摯な申し出があり、党としても次の内閣で協議した結果、3党で共同提案することとなった」とした上で、先に成立した民営化法には、巨大な郵便貯金のあり方、国債発行の問題、地方の郵便局の廃止、地方の格差拡大などの問題点が山積していることを挙げ、本格的な民営化法に対する修正案も3党で協議し、成案を得る予定であることを明らかにした。
国民新党の長谷川憲正議員も、「郵便が遅くなった、郵便局で働く人が夜の9時、10時になっても帰れない、などの声を多く聞く。集配局が1000も減った。これは、当時の小泉首相、竹中担当相の、サービスは良くなる、郵便局はなくならないとの答弁に反している」とし、その上で「参議院選挙での1人区の結果を見れば、衆議院で自民党もそう簡単に反対できないのでは」との見通しを示した。
社民党の近藤正道議員は、「民営化で、郵便局のもつセーフティネットの機能が失われる。国民の真摯な声を参議院から出していく」と述べ、民営化が国民の声ではないとした。
今後、3党はこの法案の成立を図るとともに、本格的な修正案作りに取り組み、来年の通常国会への提出に向け協議する。
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