トップ > ニュース
ニュース
ニュース
2003/03/18
公益法人制度改革について(談話)
記事を印刷する

民主党組織委員会
NPO局長  石毛えい子   

政府・与党は、NPO法人、公益法人、中間法人の三法人を一本化し「非営利法人」とする方針のもと、2003年3月末までに「公益法人制度等改革大綱(仮称)」をまとめ、閣議決定する予定で作業を進めている。

 しかし、ここへきてNPO法人を除外せよという自民党の要請に応える形で、とりまとめ作業が遅れることとなった。しかも、今回の変更は、政府が進めるこれまでの公益法人改革の姿勢を変えようというものではなく、統一自治体選挙を目前に、政治的配慮により検討を休止しているに過ぎない。

 今回の公益法人制度改革の議論は、改革の理念が不明確なまま、制度趣旨の異なる三つの法人を一本化することが先行し、新たな法人制度を中間法人に標準をあてて制度設計がされている。そのため、原則課税、基金の導入が検討されるなど、議論の進め方に無理が生じている。また、法人制度の仕組みと税制を分離して議論させたことも混乱を生じさせている。このままでは、ようやくその活動が社会に定着し始めたばかりのNPO法人にとって、新たな課税や規制がかかることとなり、自由な社会貢献活動を萎縮させかねない。

 そもそも公益法人改革は、一部の公益法人が、不正な公共事業の発注や補助金、天下り等の問題を生み、さらに高額報酬や不明朗な政治献金、民業圧迫など様々な弊害を生んでいることが問題となり、その抜本改革を行うというのがその出発点であった。

 いま求められている改革は、従来の公益法人制度にみられるような行政の介入や規制を極力排し、民間の非営利活動、社会貢献活動を活性化させることである。問われているのは市民社会のあり方であり、民間の非営利活動の多様性が生きるしくみづくりが必要である。

 さらに、議論の全過程を公開するとともに、十分議論を尽くすことができるよう改革の議論に市民参加のプロセスを設けることを検討すべきである。

記事を印刷する
▲このページのトップへ
Copyright(C)2024 The Democratic Party of Japan. All Rights reserved.