「今国会で政治から身を引くが(私の議員生活は)噴火に始まり、噴火に終わろうとしている。23年前も『これで復興できるのか』という惨状だったが、地元住民や関係省庁などの努力で一大観光地として再興した。今回も党派をこえ真剣に取り組みたい」――代議士会長を務める池端清一衆院議員が18日の災害対策特別委員会で質問に立った。
池端議員が初当選したのは1976年12月。翌年8月7日に有珠山が大噴火した。そして勇退を決めた今年3月31日、23年ぶりに有珠山が噴火した。まさに「奇しき因縁」だが、池端議員は「これが最後の質問になると思う。『災害は忘れた頃にやってくる』ではなく、『災害は忘れず必ずやってくる』という気持ちで、安全で安心な国土づくりにがんばってください」と述べ、質問をしめくくった。
池端議員は避難世帯に対する支援対策や雇用対策など全般にわたってただし、4月14日から6カ月間適用される「雇用調整助成金」について「噴火が長期化する場合は支給期間の延長を当然考える」(労働省職業安定局長)、また、避難住民を受け入れている近隣の市町村に対する地方交付税の繰り上げ交付について「豊浦町では避難民の食事代を立て替え払いしているという状況も聞いている。地元の要望などを調査し対処したい」(自治省財政局長)などの答弁を引き出した。
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