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2003/02/20
名古屋刑務所受刑者死亡事件について(談話)
民主党 法務ネクスト大臣 千葉景子

名古屋刑務所の受刑者が刑務官により高圧放水で暴行を受け死亡する事件が発覚した。同刑務所では、昨年五月と九月にも革手錠を使用した刑務官の集団暴行で受刑者二名が死傷する事件が起き、起訴されたばかりである。刑務所内において受刑者に対する人権侵害が日常化している状況が暴露されたものであり、到底許すことのできないものである。

既に昨年末、国会においても刑務所における処遇のあり方が議論され、人権侵害の頻発が厳しく指摘されてきたところでもあり、法務省の姿勢が問われていた矢先である。法務省はこのような事態に関し、一方では人権擁護局長が法務大臣に対し、受刑者の人権擁護について意見具申を行うという異例の措置をとりながら、他方、矯正局長は昨年末に内部告発で本件事実を把握していたにもかかわらず法務大臣に何らの報告もしていないとの事実が判明した。これは、法務省内部の隠蔽体質を示すものである。また、森山法務大臣は、「逮捕されるまで事件を知らなかった」、「事件性があるかも知れないという情報を1月末に刑事局から得て、推移を見ていた」と矛盾する発言をするなど、事態の重要性の認識に欠けるばかりか、刑務所における人権問題解決に向け、リーダーシップをとる姿勢が全く見られず、事件の隠蔽を放置するなど大臣としての監督責任は厳しく問われなければならない。

民主党は刑務所における受刑者の人権確立のため、政府に対し実態の徹底した解明と責任の明確化を求めるとともに、わが国における人権救済制度の確立に向け、引き続き取り組むものである。 

以上
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