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1999/10/19
西村政務次官の暴言は国民の迷惑である
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民主党幹事長 羽田 孜

 小渕自自公内閣の西村真悟防衛政務次官が、雑誌インタビューの場で、「朝鮮民主主義共和国(北朝鮮)の不審船がまた来たら撃沈する」との発言を行った。同政務次官はさらに、現行の自衛隊はなくして「国軍」を創設すると発言、「大東亜共栄圏、八紘一宇を地球に広げたい」とまで付け加えている。まさに時代錯誤そのものである。しかも、こともあろうに、西村次官は、「日本も核武装したほうがいい」として、それを国会で検討せないかんと暴言を続けたのである。

 近隣友好国の感情を逆なでし、国際感覚から外れた非常識を得意然と喋りまくった西村次官のこうした発言は、21世紀の日本が選ぶべき道を踏み外すものであり、世界の国々からは失笑と失望を招く暴言である。それに伴う日本政府に対する国際社会、とりわけアジア諸国からの信頼の失墜には計り知れないものがあると言えよう。果たして、自自公連立政権は、このような発言を認めるのであろうか。

 民主党は、直ちに西村慎悟政務次官の罷免を要求する。

 実は、このような暴言は突然に出てきたものではない。従前から危うい言動を繰り返し、その延長で尖閣諸島にも自ら上陸して物議を醸してきた人物である。そのような人間を防衛政務次官に登用した小渕総理の責任は極めて重いと言わざるを得ない。

 そもそも、自自公連立という名の「巨艦主義内閣」を発足させた小渕第二次内閣は、PKO5原則問題や多国籍軍の後方支援問題をはじめ外交・国際協力の問題などで統一性を欠き、その安全保障観や歴史観が著しく異なる政治家たちの寄せ集めとなっている。これは、小渕総理自身が、理念無き野合を進めて数合わせを優先してきたことの現れである。こうした流れの中で、総理自ら選任した政務次官がとんでもない暴言を吐いたのであり、それは国民への愚弄であると同時に、国民にとっての迷惑である。一体、小渕総理は、この大きな迷惑をどう受け止めているのであろうか。

 民主党は、西村真悟氏の政務次官罷免要求とともに、その選任をなした小渕総理の責任についても明確にすることを強く求めるものである。

以上

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