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2000/04/19
鳩山代表が森首相誕生の不透明性を追及〜第5回党首討論
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森首相就任後初の党首討論(国家基本政策委員会合同審査会)が19日、衆院の第1委員会室で行われた。民主党の鳩山由紀夫代表は、森首相誕生にまつわる自民党政治の密室性や不透明性、談合体質、虚偽性などを厳しく追及した。

 「首相は所信表明演説で、(首相就任は)天命だと言われたが、密室の談合で決めたのではないかという疑念を捨てきれない」――鳩山代表はこう切り出し、「4月2日、青木官房長官が前首相を病院に訪ねた直後に病状が悪化したという報を受け、なぜ誰も病院に行かなかったのか。森幹事長(当時)を含め(幹部5人が)集まっていたのに、なぜ行かなかったのか」とただした。

 これに対し森首相は「私は衆参の本会議場で首相の指名を受けた。前首相が入院してからの青木官房長官の処理は完璧だった」などと答弁。鳩山代表は重ねて「夜の9時半に容体が急変したにもかかわらず、なぜ行かなかったのか。やはり5人で、次の首相を誰にするか狂奔していたとしか考えられない」と追及したが、首相は「奥様の気持ちも考えなければ」など、感覚に訴える答弁で論点をすり替えた。

 鳩山代表は「普通の人ならその通りだ。しかし、国の最高のリーダー。本来なら昏睡状態に陥ったときに、すぐ臨時閣議を開くべき話だ。それをぜずに次の首相をどうするかというような議論をされてはたまらない」とさらに迫ったが、首相は「首相をこっそり決めていたことは断じてない」と否定。

◎誰かがウソをついているのは明らか。

 鳩山代表がさらに「集まっていた5人の中の方が『後のことを決めていたのは当たり前だ』とNHKで話している。誰かがウソをついていることは明らかだ」とただすと、首相は「空白はできるだけ避け、できる限り間断なく国会を進めていくことが当然ではないか。自民党の総裁から選ばなければならない。幹事長としてそう考えるのは当然」と発言を微妙に変えた。

 鳩山代表はこれを受け「これが自民党政治の密室性、談合性だ。権力の移行にあたっては透明性が一番求められるのに、それがないのが問題だ」と厳しく指摘した。

 鳩山代表はほかに、有珠山の噴火被害に関し「避難生活でプライバシーをなくしている人に対し、ホテルを借り上げて住んでいただくようなソフトな対策を」と求め、また17日に衆院に提出した「ストーカー行為処罰法案」について「自民党の協力もいただいてぜひ成立を図りたい」と意欲を表明した。

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