民主党政策調査会長 中野 寛成
本日の発表された4月分の労働力調査速報によると、完全失業者数は342万人、完全失業率は全体で4.8%、男性の完全失業率は5.0%に達した。有効求人倍率は0.48倍で、雇用情勢は一段と厳しさを増していることが明らかになった。
民主党は、長引く不況と産業構造転換が進行する中で雇用情勢の悪化を深刻に受け止め、従来の失業・雇用対策では対応しきれないとの判断から、昨年来、構造改革に資する景気・雇用対策と失業へのセーフティネット強化を即座に実施するよう強く求めてきた。しかし、政府の失業・雇用対策は遅れ、既成の制度を一部拡充するといった硬直的な対応の域を出ておらず、現下の雇用危機を招いた責任は自民党政権にあると言わざるを得ない。
また、企業のリストラなどによる非自発的失業者の数が115万人に達し、増え続けていることを危惧する。安易な人員整理や常用雇用の切り崩しは雇用の不安定化を増長し、企業の競争力の向上にはつながらないことから、行き過ぎたリストラに反対していく。
政府には、民主党が提案してきた福祉・環境・住宅・情報通信関連など、新社会資本整備に着手することで、100万人以上の雇用創出を実現するよう、改めて要請する。さらに、職業教育訓練支援制度や失業給付制度の抜本的な強化など、失業へのセーフティーネットを早急に再構築するよう求める。
以上
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