民主党代表 菅 直人
日中平和友好条約締結二十周年を記念して来日された江沢民国家主席を心より歓迎します。私たちは日中関係が今後量的にも質的にもますます発展することを希望し、そのための努力を惜しみません。
本夕、日中両首脳は日中共同宣言を発表しました。同宣言で日中両国が経済、環境問題から核軍縮に至る幅広い分野で、世界の平和と発展のために日中が共同して積極的に役割を果たすことが確認されました。私たちはこれを大変高く評価したいと考えます。
今回の共同宣言は文言の調整に手間取ったとも聞いていますが、歴史認識をめぐる日本政府の対応は不透明で、日中関係に無用の緊張を与えた感は否めません。小渕政権が党内事情や政権延命のための数あわせに右顧左眄して、必要な政治的リーダーシップを発揮できなかったためであり、政府・自由民主党はその責任を痛感すべきです。
私たちは、先の戦争の反省を十分踏まえることが近隣諸国との基礎的信頼関係構築の大前提だと考えています。中国についても、明確な歴史認識を持った上で現在と将来について率直に意見を述べ合う関係を作りあげることが大変重要です。
以上
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