民主党代表 菅 直人
本日、参議院本会議において「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律案」、「金融再生委員会設置法案」、「預金保険法の一部を改正する法律案」、「金融再生委員会設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案」が可決・成立しました。同金融再生関連4法案の提案・趣旨説明を行った者として大変嬉しく思っています。
金融再生関連4法案は、民主党をはじめとした野党案を基礎に成立した法案です。このことによって、我々が政府・自民党よりも優れた代替政策を提示しうることを証明できたと考えます。また、本法案は与野党の国会議員の白熱した討論を経て成立した立法であり、官僚主導が常識となっていた我が国の法案作成のあり方に根本的な変更を迫り、議会制民主主義に新しい可能性を拓く歴史的な法案と言えます。
本法案は、明確で厳格な基準に基づく情報公開によって不良債権の処理を推進することを基本に据え、日本長期信用銀行の処理等において、金融機関のモラル・ハザードを防止しながら金融危機管理のセーフティ・ネットを提供するものです。また、財政・金融の完全分離と金融行政の一元化を実現し、従来の金融行政の問題先送り体質を改善します。本法の成立・施行によって、不安定化した我が国金融システムの劇的改革が進むものと期待します。
現在審議中の金融健全化対策についても、金融再生法案と同様、情報開示と不良債権の一括抜本処理という基本原則に基づいて、真の金融システム安定化と日本経済の再生を実現していきます。
|