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1998/09/03
労働基準法改正についての談話
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民主党労働部会長 鍵田 節哉

 本日衆議院労働委員会において、第142国会より継続審議となっていた労働基準法改正政府案に対し、5党(自民、民主、平和・改革、自由、社民)による共同修正が成立した。
民主党は、50年ぶりの労働基準法改正にあたり、経済・産業構造の変化、雇用形態の多様化、仕事と家庭生活の両立支援を念頭においた、労働条件・労働基準を守るためのルールを改善・創設するよう取り組んできたが、重要な点につき政府案を修正するという成果をあげた。

 次の8項目の法案修正を実現した。

(1) 女性保護規定撤廃後の激変緩和措置として時間外労働の上限基準水準を年間150時間に維持するとともに、ポスト激変緩和措置として時間外労働の免除請求権を検討対象とする。

(2) 新しい裁量労働制につき、労働大臣指針で業務や労働者の範囲を可能な限り具体例をもって明示し、中基審で十分議論し合意形成につとめる。

(3) 裁量労働制導入を決議する労使委員会の労使代表委員の選出は、任期を定めて指名し、当該事業所の過半数の信任を得るものとする。

(4) 裁量労働制実施事業場の労働基準監督署への実施状況報告を義務づける。

(5) 裁量労働制に関し本人同意を導入要件とし、不同意を理由とした不利益扱いを禁止する。

(6) 新しい裁量労働制の施行日を平成12年4月1日に延期する。

(7) 裁量労働制度の実施状況を3年後に見直す。

(8) 深夜業に従事する労働者の就業環境の整備、健康管理の推進など就業に関する条件整備のための事業主、労働者そのほかの関係者の自主的な努力を促進する。

 今回の共同修正では、新たな裁量労働制が裁量権のない労働者に拡大しないための歯止め、女性保護規定撤廃後の激変緩和措置とポスト激変緩和措置の法整備への布石、今まで本格的な実態調査さえ行なわれていなかった深夜業に関して法整備に向けた措置の開始などを担保できたことから、通常国会で共産党を除く労働委員理事の間でいったん合意した修正案よりも、一層質を高めることができた。

 今後参議院では本件につき慎重に審議した上、改正労働基準法の施行が来年4月の女性保護規定撤廃に間に合うよう、今臨時国会中の成立に向け積極的に取組む。

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