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2002/04/02
BSE問題に関する調査検討委員会報告について(談話)
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民主党NC農林水産大臣 筒井信隆

ようやく政府が食の安全に関して検討を実施し、生産者優先の行政から消費者に目を向けた行政への転換が提唱される報告書を公表するのを認めたことについては当然のことながら一定の評価をしたい。

しかし、報告書が肉骨粉の法的禁止を行わず行政指導で済ませたことは重大な失政であると指摘していることに代表されるように、これまでの農政は生産・流通団体優先で生産効率を追い求めるあまりに消費者の安全を放置してきたものである。これまでの行政を反省するとともに、消費者の安全を理念とし、国の責務の明確化、リスク評価機構の創設も法律で明確化し、さらにその法律の主旨に基づいた機構改革が必要であり、今後の進展を慎重に監視する必要がある。

前回の省庁再編では官僚と族議員の抵抗によって食品安全行政官庁の議論が葬り去られた。本報告書でも意思決定過程を明確にしない行政機構の不透明性が指摘されているが、これを改めることができるかどうかで政治の指導力が問われる。

また、本来政治からも行政からも距離を置くべきBSE問題調査検討委員会委員が自民党「食の安全確保に関する特命委員会」に呼ばれ、批判を浴びたと報道されたこと、報告書案の段階で示された「自民党農林族議員」の文字が消されたことも、いまだに自民党農林族議員の影響力を排除できない現われであり、これを糾してゆかなければならない。

民主党は、昨年9月のBSE発生直後に議員を欧州へ派遣し、食の安全に関して調査・検討を行い、3月28日に一定の方向性を発表した。今後、さらに具体的な検討を行い、消費者が安全な食品の供給を受ける権利、安全な食品を選択できる権利、食品安全行政に参加する権利、国が食品安全を担保する責務、リスク評価機構の創設等を盛り込んだ食品安全基本法を提案し、日本の食品行政、農政の再生に注力する。

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