外交・安全保障担当大臣 伊藤 英成
今回シンガポールで開催された一連のアセアン首脳会談では、「日中韓首脳会談の定例化」、日中韓を含めた「東アジア・サミット構想」の検討や「東アジア自由貿易圏」を見据えた作業部会の設置などが合意された。わが党の考え方と共通するものであり、意欲的なものとして一定の評価をしたい。とりわけ日中韓の首脳会議の開催については、定例化にこだわらず、必要に応じた開催を図るべきである。
一方、アジア各国から要望された我が国の政府開発援助(ODA)のあり方、IT革命における情報格差(デジタル・ディバイド)対策、中国のWTO参加問題や経済・安全保障政策、自由貿易圏構想の具体的な実現方策など重要な検討課題が提起されている。
今後、政府が上記の諸課題に積極的に取組み、合意された内容を着実に具体化していくため、各国間の政治、経済、文化などの協力関係を促し、朝鮮半島を含む東アジア地域の経済の安定、ひいては安全保障の信頼醸成を高め、アジア全体の平和と安定につながっていくことを期待したい。
以 上
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