外交・安全保障ネクスト大臣 伊藤 英成
外交機密費疑惑解明PT 座長 桑 原 豊
本日、元外務省外国訪問支援室長が外交機密費を私的に流用した疑惑に対する報告書がまとまった。報告書には官邸の内閣官房報償費との関係や内閣及び外務省上層部の組織的、人的関与に関する言及もないため、今回の事件が一個人の犯罪なのか、外務省上層部も含めた組織的な公金流用の事実があったのかもわからず、報告書としては極めて不十分である。
そもそも疑惑の発覚が、マスコミによる報道からであったことや同職員の不正が長期に及んだことは、同職員の倫理観の欠如とともに、外務省の体質や管理体制の欠陥を示すものであり、さらに組織的な関与の疑念さえ抱かせるものである。一遍の報告書の提出をもって事足れりとすべき問題ではなく、内閣官房や外務大臣をはじめとした外務省幹部の責任は厳しく問われなければならない。また、外交機密費や官邸の官房機密費の使途、会計検査態勢の改善等は、今後とも究明されるべき課題である。
民主党は、早急に事件の全容を解明するため、30日に閉会中審査を実施することを強く要求する。また、政府は、外務省職員の意識刷新や組織改編など、再発防止に向けた抜本的な対策を構じるべきである。
以 上
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