民主党・新緑風会の簗瀬進議員は21日の参院本会議で、政府提出の「預金保険法改正案」について党を代表して質問した。簗瀬議員は、日本の金融業界の世界的立ち後れは「政官業ゆ着の構造」に原因があることは明らかなのに、自民党は依然として業界とゆ着していると追及した。
簗瀬議員は、(1)自民党が公的資金を投入された大手銀行に政治献金を要請したと報道されたが、投入は見返りを期待した銀行業界への手心ではなかったか(2)首相は幹事長時代、越智前金融再生委員長の「手心」発言に対して「そんなに間違った発言だとは受け止められない」と述べたが、今でも同じ認識か(3)国内外に公約した来春のペイオフ凍結解除を先送りするのは与党の選挙目当てだ(4)多くの預金者に犠牲を強いている異例のゼロ金利政策をいつまで続けるのか――などをただした。
森首相は、献金について「要請したことはない」と報道を否定。越智発言については「一般論として企業や地域に耳を傾け、行政が独善性に陥らぬようにすべきだ」などと問題をスリ替え、ペイオフ凍結解除先送りは「与党協議で中小金融機関の経営を把握しより強固な金融システムを確立するため、延期は必要と決定した」と答弁。また宮沢蔵相は「ゼロ金利を続けるかどうかは日銀が決定する」と述べた。
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