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2001/12/14
米国のABM制限条約脱退の通告について(談話)
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民主党 ネクスト・キャビネット
安全保障NC大臣 伊藤 英成

本日、ブッシュ大統領は米国が弾道弾迎撃ミサイル(ABM)制限条約から脱退する声明を出した。同条約は、冷戦期から米ソ・米露間の軍備管理の重要な柱となってきたものである。

国際社会の安全保障政策は、極めて微妙な軍事バランスの上に成り立っている。今回、米国はテロやならず者国家によるミサイル攻撃の脅威を脱退の理由として強く主張し、ミサイル防衛構想を推進するとしている。しかしながら、テロやならず者国家をなくし、これらによるミサイル等の大量破壊兵器攻撃の脅威をなくすための国際的な枠組みや取り組みが、真っ先に国際社会において図られるべきであり、その支柱であったABM条約から一方的に脱退することは矛盾する政策といえる。

今この時期にABM条約を離脱し、米国がミサイル防衛構想を推進することは、国際社会から「一国防衛主義」との批判や新たな軍拡への懸念を招きかねない。安全保障体制の根幹に関わる問題については、米国が関係各国や国連等と広く慎重に協議を進め、国際社会の理解と信頼を得ていくことが大前提である。現在共同研究を進めるわが国はもとより、ロシア、中国、欧州等と、新しい戦略的な枠組みついて、しっかりと協議を進めるべきである。

以上

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